お子さんが学校に「行きたくない」と言うと、「サボりたいからじゃないのか?」と考えてしまうこと、一度や二度はあると思います。
しかしながら、不登校は決して「甘え」ではありません。
私はよく不登校を「いっぱいに水が入ったグラス」に例えます。あと一滴でも水が入ったら、溢れてしまう状態です。
不登校はこれと似ています。これまでさまざまなストレスが溜まってきました。これまでは我慢できていたけれど、そのストレスが溢れて、自分が崩壊してしまいそうになる。そんな状態を回避するために「今は休むことが大事」と心と身体がサインを出している状態です。
お子さんはこれまで本当にいろんなことを我慢されてきました。中には成績も優秀、先生からの覚えも良く、いわゆる「いい子」と言われる方もいらっしゃるでしょう。
けれどまだお子さんは成長過程にいます。器用にストレスと付き合えるわけではありません。我慢が限界にまで達し、あるとき元気が急低下し、学校に行けなくなります。
大人だって、体調がすぐれないときは、仕事を休むことがあります。大人は有給が使えますが、子どもたちには有給はありません。しかし子どもたちだって疲れてしまうことはあるのです。
お子さんからの「学校に行きたくない」は心の底から振り絞って言った思いです。甘えではなく、「もう本当に無理だ」と全力でヘルプを求めています。甘えではありませんので、お子さんからの訴えがあったときは、休ませていいのです。お子さんからの「行きたくない」があったとき、「今日はゆっくり休もうか」と一言伝えるだけでもお子さんは心から安心します。
大事なことは、甘えるのが苦手なお子さんがストレスを溜め込んで不登校になりやすい、ということです。お子さんが上手に人に「甘えられる」ようになることが大事なことになります。
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